空港から市内中心部への4つの交通手段について

まずは空港から市内中心部へ向かう交通手段について、それぞれの特徴を簡単に確認しておきましょう。
Sバーン
Sバーン(S-Bahn)とはオーストリア連邦鉄道ÖBBが運行する郊外列車のことを指します。ウィーン空港から市内を結ぶS7系統(各駅停車)及びREX(快速)は毎日4:49〜1:19まで30分おきに発車しており、ウィーン・ミッテ駅までなら25分前後で到着することができます。片道運賃は4、5ユーロです。
Railjet
RailjetはSバーンと同じくÖBBが運行する高速旅客列車で、空港からウィーン中央駅までを約15分で結んでいます。追加料金を支払うことで座席指定もできますが、座席指定のない2等車両ならばSバーンと同じ4、5ユーロで市内中心部へ向かうことができます。
行き先がウィーン中央駅となっておりますのでウィーン・ミッテ駅へ行きたい方はご注意下さい。
CAT(シティエアポートトレイン)
CATは空港とウィーン・ミッテ駅を約16分で結ぶ高速鉄道です。これまでのSバーンやRailjetと比べて運賃は片道14、9ユーロと高額ですが、一部の航空会社を利用する場合はシティチェックインと呼ばれる便利な制度を利用できます。残念ながら日本の航空会社はこの対象に含まれていません。
ウィーン・エアポートライン(バス)
ウィーン・エアポートラインは空港と市内中心部、その他の地域を繋ぐバス路線です。運賃は片道9、5ユーロで、ウィーン中央駅南口へは約25分、ウィーン西駅へは約40分でアクセスすることができます。
Sバーンチケットの購入方法
空港内のチケット窓口で購入する
ウィーン空港のターミナル3に到着した場合、到着ロビー出て右側に進むとÖBBのチケット窓口がありますので、希望するチケットを購入しましょう。窓口横の自動券売機で購入することも可能です。
通常、空港からウィーン市内中心部までは片道4、5ユーロかかりますが、Vienna City Cardや複数日有効券を持っている場合は片道2、1ユーロでチケットを購入することができます。半額以下となりますのでとってもお得ですよね。私もこの制度を利用して72時間券と市内までの片道券を購入しました。
ちなみに、Vienna City Cardにはそもそも空港から市内までの運賃が含まれている種類のものもありますのでご注意下さい。
実際に購入したチケットがこちら。


写真の上がウィーン市内の72時間有効券(17、1ユーロ)。下が空港から市内までの片道切符(2、1ユーロ)です。
ウィーンに到着するのは夜でその日はホテルで寝るだけ、という場合には普通に4、5ユーロの片道切符と翌日以降有効な乗り放題券を購入した方がお得になる場合もあるかと思いますので、ご自身の旅程によってどのチケットを購入するか決めるとよいでしょう。
ちなみに窓口のお兄さんに確認したところ、私が購入した2つのチケットには既に使用開始時間が印字されていたためどちらも打刻機で有効化する必要はないとのことでした。使用開始時間は購入時に指定することができるので、印字された時間に間違えがないか確認してから乗車しましょう。
空港内でのスリにご注意を
チケット窓口は到着ロビー出て右側に進むとお伝えしましたが、実は左側に進んでもSバーン乗り場へ続くスロープがあります。こちらには無人の券売機しかなく、私が行った時には空港の駅だというのに人の通りもまばらで閑散としていました。
チケット窓口の場所を調べるべくスマホを操作していたところ、おそらくスリ狙いのおじさんが周りをウロウロ行ったり来たり。一緒にいた相方の背後に近付いてきたので注意を促したところ、「何もしてないよ〜」とでも言うように手のひらを上げて引き返していきました。
幸い何の被害も受けずにすみましたが、空港や大きな駅などには観光客のスキを狙っている方もいらっしゃるので、くれぐれも気を付けて行動するようにしましょう。
アプリで購入する
SバーンのチケットはWienMobilまたはÖBBのアプリでも購入することができます。紙のチケットを持ち歩くのが嫌だな〜という方はアプリで購入してみましょう。
Wien MobilのダウンロードはこちらからどうぞGoogle Play AppStore
ÖBB TicketsのダウンロードはこちらからどうぞGoogle Play AppStore
Sバーン乗り場について
Sバーンの乗り場はターミナル3の到着ロビー出て右側にあります。ちょうどÖBBやCATのチケット窓口のある辺りに地下へと続くスロープがありますので、そこからホームに降りましょう。
Sバーンに乗車した感想
Sバーンを利用してみた感想としては、「全然問題ない、むしろ快適」です。他の移動手段と比べて少し時間はかかるものの10分程度の差ですし、車内も清潔でゆっくり目的地に向かうことができました。
デメリットとして荷物置き場がないということがありますが、私の場合クリスマス時期の昼間に利用して結構空いていたかなという印象です。大きなスーツケースも持っていましたが、一緒に旅した相方とそれぞれ一人ずつ二人がけの座席を占領してもまだまだ座席は空いていました。
混雑状況に関しては時間帯によるのかもしれませんが、ウィーン・ミッテ駅に向かう予定でできるだけ運賃を抑えたいのであれば、Sバーンは最良な選択だと言えるでしょう。
それでは本日はここまで。最後まで読んでいただいてありがとうございます。
今回の記事がこれから旅行に行く方にもそうじゃない方にも、何かの参考になれば大変嬉しいです。
次回の記事もお楽しみにお待ちください。