今回の記事ではウィーン、ホテルザッハー内にあるカフェザッハーでザッハトルテを頂いた時の様子をお伝えいたします。本場の味を体験できたことはもちろん、お店の内装、雰囲気、店員さんまで含めてとても素晴らしい体験となりましたので、これから訪れる方たちの参考になりましたら幸いです。
カフェザッハー
カフェの入り間違いにご注意を
ホテルザッハーにはザッハトルテをいただけるカフェやレストランがいくつかありますが、今回私はカフェザッハーを利用しました。同じく道路に面しているカフェでCafé Bel Étageもありますので、行きたいカフェが決まっている方はお間違えのないように。

カフェザッハーもカフェベルエタージュもホテルザッハーのカフェなので、どちらでも同じザッハトルテを食べることができますよ
想像とは違った本場のザッハトルテの味
朝8時、ホテルに到着。エントランス前もクリスマス仕様になっており、気分が高まります。


ホテルのエントランスから少し離れたところにカフェザッハーの入り口があり、お店に入るとすぐに店員さんが出迎えてくれました。朝早い時間帯だったこともあり店内は数組のお客さんのみ。メニューをいただきすぐにすぐにウェイターさんがやってきてくれました。
内装もとっても素敵




もちろんザッハトルテを注文する気まんまんだった私ですが、メニュー表を開いたところではて、ザッハトルテって英語で何て言うんだ?という素朴な疑問にぶつかります。正解は、Sachertorteなんですが、これがなかなか思い浮かばず「チョコレートケーキがほしいのですが…」とメニューを必死に探す私。するとウェイターさんがすぐに察してくれて「有名なチョコレートケーキですね、大丈夫ですよ」と素敵な笑顔でオーダーをとって下さいました。
よくよく考えるとそのままドイツ語読みでザッハトルテと言っても通じたのかもしれませんね。
私たちのテーブルはずっとこのウェイターさんが担当して下さったのですが、終始とっても落ち着いた紳士的な接客で、こちらのつたない英語に優しく耳を傾けていただきました。カフェの雰囲気やケーキももちろん素晴らしいですが、思いやりのある接客のおかげで本当に素晴らしい朝の時間を過ごせたなと思います。さすが一流ホテルですね。
さてさて、こちらが肝心のザッハトルテ。飲み物はメランジェを頼みました。ちなみにウィーンでは2人で一つのケーキを注文すると何も言わなくてもフォークを2つ付けてくれることが多かったです。


私は元々ザッハトルテが好きで、日本でもザッハトルテを扱っているケーキ屋さんを見つけては色々と食べ歩いてきました。そんな私がひと口食べて思ったのは「本場のザッハトルテってこんな味だったんだ!」ということ。アプリコットジャムの酸味と濃厚なチョコレートとのバランスが絶妙で、これまで日本で食べてきたザッハトルテとはかなり違った印象を受けました。
人によっては甘すぎるという感想もあったので正直あまり期待をしていなかったのですが、私個人的にはとっても美味しいと感じましたし、またウィーンを訪れることがあったら必ずもう一度食べたいなと思います。



ホテルのカフェだけあってお手洗いもとってもキレイだったので、カフェ利用の際にはお手洗いも済ませておきたいですね。
意外と知らないホテルザッハーとデメルの関係
デメルというチョコレート屋さんをご存知でしょうか。日本でもバレンタインの時期になると催事場などに出店していることが多いので、チョコレート好きな女性だと一度はデメルの猫ちゃんマークを見たことがあるかと思います。デメルはウィーンのチョコレート屋さんなのですが、実はザッハトルテの誕生に深く関係しています。
19世紀、フランツ・ザッハーがザッハトルテの原型となるデザートを作り、その後息子のエドゥアルトが今日の形のザッハトルテを完成させました。そのエドゥアルトが修行していたのがデメルです。そのため最初ザッハトルテはデメルで提供され、その後1876年にエドゥアルトによって設立されたホテルザッハーでも提供が始まりました。
ところがその後「オリジナルのザッハートルテ」という商標の使用・販売をめぐって、ホテルザッハーとデメルが対立し、7年もの間裁判で争うことに。
最終的にはホテルザッハーが作るものを「Original Sacher-Torte」、デメルが作るものを「Eduard Sacher-Torte」として販売することで決着がつきます。「Eduard Sacher-Torte」は現在一般的に「Demel’s Sachertorte」と呼ばれています。
余裕のある方はホテルザッハーとデメル、両方のザッハトルテを食べ比べてみるのも楽しいかもしれませんね。
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それでは、本日の記事はここまで。最後まで読んでくださってありがとうございます。
次回の記事も楽しみにお待ちください。

